母親へ豚の恩返し:第百四十九章

輪廻転生-神←だけは必ずお読み頂ければ幸です。後は最新の章から読まれていき、第一章にたどり着かれれば、望みを叶え完全にあなたを救って見せます。

 

 

母親へ豚の恩返し

 

人間の母親にとさつ場から助け出された豚

ある街に、豚と暮らす女性がいました。女性は、夫を病で亡くし、たった一人の子供も都会へ出ていき、その寂しさから、とさつ場の前で蹴られている子豚を見て、かわいそうになり、その業者から買い取りました。

彼女は、都会へ出て行った息子の名前の頭文字から、豚の名前をエムと名付けました。彼女は、エムを外で飼うのではなく、家の中で飼いました。エムはいつも彼女のベットの横で寝るようになり、近くへの外出の時にはリードもなく一緒に出掛けました。

彼女は、エムを飼い始めてから、一月もしないうちに、エムの凄い頭の良さを知るようになってきました。

最初は、郵便物がポストに入ると、その音を聞いて、ポストまで走っていき、彼女が来るのを待つのです。

そしていろいろな部分で、頭の良さを見ました。彼女が気が付くのが遅かったのか、彼女はエムが彼女の心を察して行動しているのだという事がわかり始めました。

彼女は、エムが大きくなれば外で飼おうと思っていましたが、そんな考えはとっくの昔に無くしていました。エムは彼女がテレビを見るときには、ソファー代わりになり彼女を受け止めて、いつも彼女と一緒でした。

彼女は、エムはきっと私のことを母親だと思っているんだろう。と思うと、なぜか、エムの生い立ちを想像し涙することもありました。

エムが彼女の家に来た時から、彼女の足などにエムは抱き着く癖がありました。でも時がたち、流石にエムも青年期に入ってくると、体重は百キロを軽く超えていて、抱き着かれた彼女が、倒れこむこともありました。

しかし、エムは賢くて、運動神経もよく、倒れかかった方に体を返して、彼女のクッションになりました。そして二人で大笑いしたのです。

 

金の無心に母親のトロへ

ある日、息子が都会から帰ってきました。その理由は金の無心です。母親は国から支給されているお金で暮らしているので、息子に渡す金などありませんでした。しかし、息子は、いろいろな言い訳や嘘をついて、借りようとしましたが、無いものを出すことができません。

そこで、母親は仕方なく、この家にある金に代えられるるものをすべて持っていきなさい。と息子に言いました。

息子は、すごく金になるものがあるじゃない、といってエムを指さしました。

こんなにデカい豚は、そうそういるものじゃないよ。これならかなりの金になる。じゃ、この豚をもらっていくよ。

 

息子二人のどちらかを捨てる

母親は、それだけはダメ、この子も私の息子なんだから、あなたと同じだけ、この子も大事なの。

息子は、母親に、何言ってるのこれはただの豚だよ。母さんは、ベジタリアンだからわからないだろうけど、この豚なら良い品種みたいだから、それなりの値段で売れるんだよ。

母親は、悲しい顔で、エムを見た。

エムは、覚悟を決めていたかのように、母親の涙をなめて、息子の方に歩いて行きました。

母親は、もしエムを連れていくなら、私は、エムとあなたの二人の息子のどちらかを殺す。

息子は、母の形相に口ごもったが、すぐに、母さんこの豚をここで殺したら、値段がつかなくなるからだめだよ。といいました。

母親は、二人の息子は、私にとってどちらもかわいい、腹を痛めたあなたはエムより大切だと思うけど、私を大切にしてくれるのは、あなたではなくエムなのよ。

だから、私はあなたを殺す。

キッチンに戻り、包丁をもってきた母親を見て、息子は本気かもしれないと思い、そのまま手ぶらで帰っていった。

エムは、母親の苦しい決断に近づくこともできないで、少し離れた場所から、日が暮れるまで泣き続けた母親をじっと見ていた。

 

救急車

それからまたエムと母親の楽しい日々がはじまり、あるとき、エムように外と内の出入りが自由にできるようにと、エムのために作っておいた、扉が、エムの成長とともに、エムが通れなくなり、母親とエムの二人で、作りなおす作業を始めていました。

当然、エムは材木を口にくわえて運ぶのと、踏み台になることしかできませんでしたが、楽しくて仕方がなかったエムは、一生懸命に、手伝いました。

その、作業中に突然のこと母親が倒れました。エムが腕を引っ張っても、顔をなめても、まったく反応がありません。

エムは、玄関から飛び出し、隣の家の玄関を鼻でノックしました。でてきた隣人に何か合図をするようなそぶりで、家まで連れてきました。

隣人はすぐに救急車を呼び、十分ほどで救急車が来て、母親は運ばれて行きました。エムは、救急車を死に物狂いで追いかけましたが、当然、あっと言う間に救急車は見えなくなりました。

 

母親の帰りを待つ豚

エムは、玄関口に座り母親が帰ってくるのを待ちました。でも、三日が過ぎても帰っては来ませんでした。

玄関に座り込むエムを見ていた隣人が、お腹が減っただろうと、野菜を届けてくれて、エムの隣に座り、お前の母さんは、いつもお前のことを褒めていたぞ、頭がよくて、思いやりがあるってな。

今回、お前がすぐに私を呼びに来なかったら、お前の母さんは、亡くなっていたよ。でも、元気を出しなよ、あと、数日で退院ができるそうで、もう少しの辛抱だから、楽しみに待っているんだよ。

エムには、なんとなく言っていることが少しわかっていた。そして、エムは帰りを楽しみに二週間を一人で過ごしました。

 

殺されることを覚悟して恩を返す豚

エムの目の前には、母親の棺がありました。地に埋められた後、エムは、誰もいなくなっても、その場から離れることはありませんでした。

母親の匂いがそこから消えたころ、エムは家に帰ってきました。そこには、息子が烏有に帰した部屋の中を、まだかまだかとごちゃごちゃにして金目の物を探していました。

そこに帰ってきたエムを息子はみて、お前良く戻ってきたな。よし、これからいいところに行こうと言って、エムを連れて家畜の買い取り業者のところへ連れていき、エムを売り、現金を手にしました。

エムは、その後すぐにとさつ場で解体されて、スーパーに並びました。

でも、エムはなぜ、大きな体で力もあるのに、いやなら息子を蹴散らかすことができたのに、おとなしく息子について行ったのか。

それは、とさつ場から助け出してくれて、こんな僕にいつも優しくしてくれた母親への恩を返す方法は、もうこれしかないからと体をバラバラにされ、骨についている肉まで削り取られる、それでも母親のために、母親の本当の息子のために、と足を進めたのです。

恩を返すという事は、このエムのような愛と気持ちの強さを持たなければなりません。

 

とさつ場から母親に助けられた豚

 

 

神の七つの掟

■ 騙さない、悲しませない、心を傷つけない

■ 親切にできる時を逃さない
勇気で言葉を「私に何か助けさせて下さい」

■ 動物を食べない

■ 罪を犯さない

■ 恩と責任・恩に報いる

■ 我慢

■ 奉仕と施し

神の化身より:神の七つの掟だけを行い、聢と、あなたが天国を選択し天国に行くのです。お金や宗教など天国にはなく、それらは甲斐無いのが天国なのです。

七つの掟は、どれをとっても難しいことではないはずです。但し、困難です。困難でなければ過去世までの「償」の輪廻転生はないわけです。

(神の化身の代筆者です。代筆者とは神の化身が私たちのいずれかに降りて来られて書いている者です。相談があれば相談フォームよりご連絡お願い申し上げます)

私は同じ話、同じことを何百回も言います。

神の化身