自殺 来世:第五百八十一章

輪廻転生-神←だけは必ずお読み頂ければ幸です。後は最新の章から読まれていき、第一章にたどり着かれれば、望みを叶え完全にあなたを救って見せます。

 

自殺 来世

 

自殺 来世

狭い石段は百段はあろうか、下からは一人の男が俯いたまま登っていく。上からは女がゆっくりと降りてくる。すれ違いざまに女が避けていたバックに男性の肩が当たった。見ていなかった男に非があると言えるが、一瞬男は顔をゆがめて沈黙した。しかし、すぐに責任を感じて「すみませんでした」と頭を下げた。

女は男を見つめた見開いた瞳から一筋の涙が零れ落ちた、女には男の心が見えていた。この百段を登り切った先から飛び降りるつもりでいることを、そしてその男の悲しみが痛いほどわかった。

女には特に人の心が読める力があるわけではなかったが、その時だけは自分と同じものを感じていたので、自殺の理由までは分からなかったが、そこに至る心の悲しみは痛いくらいにわかった。

女も男もまた前に進み始めた、しかし、女は振り返り登る男の後をついて行くことにした、止めることが出来るのならという思いからである。

 

自殺の場所

階段を登りきったところから数十メートル先に崖がある、男は躊躇することなくその崖を目指して歩いたが、女が突然後ろから声をかけて来たので、驚いて振り向いた。

女は言った、そこから飛び降りて自殺をしても、今よりも苦しい世界に行くだけで、何も楽になることはありません。

楽になりたいなら、今を生きることです。私に話していただけませんか、死にたいという理由を。

男は蔚蔚とした気持ちの中でも、最後に自分の話を聞いてくれる人がいることに、ある意味喜びを感じ、大きな岩にもたれかかり話し始めた。

男は普通のサラリーマンで、家族は妻と妻の母親と三人で暮らしていること、最近ひどく疲れることから、内科から精神科に行くことになりうつ病と診断されたことなどを話した。

男の自殺の理由は、七歳の子供を自分の運転する車の事故で亡くしたことが要因であることも話した。事故で子供が亡くなったことを、家族から毎日責められ、何もかもが嫌になったというのだが、子供が亡くなってから十二年が過ぎていた。

事故の原因は、男が風邪をひいていて運転が出来る状態ではなかったにもかかわらず、妻の要望で出かけることになったことが大きな要因であったが、男は一度もそのことで妻を責めることは無かった。

 

自殺と鬱病

女は理由を聞くと、男に言った、子供のこと家族から今も責められていること、それがあなたの人生だとは考えないのですか。

あなたは、そんな中で生きていくために生まれてきたと、そして生きていくことがあなたの人生なんだと、哀れを止めるように感じているでしょうけれど、誰もが同情しようとも、死んで逃げるのは、あなたには許されないことだと思う。

何もなく世間や周りからか軽んじられるだけの理由で自殺をする人も多いけれど、それなら自殺でもすればよいと思う、しかし、あなたには重たい理由があるから、生きて罪を償う必要がある。

女は話した、私もさっきその崖から飛び降りようとしていた、だからあなたのことが分かる。

昔、東泉という人がいて、この崖から自殺をしようとして飛び降りたけれど、死にきれなかった、東泉は、それから自分はもう死んだのだから、自分のことを考えて生きることを止めて、他人のために生きる道を選んだ。

東泉は来る日も来る日も、誰かのお役に立つまで一日中街を歩いて過ごした、そして東泉は、いつの日か生きていることに喜びがあることを知って、生涯を終えた。

東泉のように生きて欲しい、もう、今日までのあなたは死んだ。これからは、あなたのことを考えることなく、他人の助けだけをする、他人の人生を助けて生きて行って欲しい。

死んだあなたには難しくはないでしょう。もう、死んであなたの人生は無いのだから、そうすれば、あなたも良い人生が送れたと思う日が必ず来る。

私の話はここまで、さて、どうしますか。後は、あなたが決めることだから、私には何もできないけれど。

男は、女に言った。ありがとうございます。少し気持ちが楽になりました。もう、僕は自殺したんですよね。ここから、どうするか、もう一度自殺するのか、東泉のように来世に生きるか、ここですぐには答えられないけれど、しばらくここにいて考えてみます。

女は笑顔で頷いた。そして、男は座り込んだ。男はいつのまにかやったことも無い瞑想の中に入り込んでいた。時間は分からなかったが、一時間は立ったのだろうかと日が暮れ始めたのを見て思った。

 

自殺からの生還

気が付いたときには、女の姿はなく、男は助けられたような気持になっていた。すでに、男の中では、第二の人生を生きることで決まっていた。

男は崖の方を見ることも無く、階段に向かい歩き降りて行った。男にとっては子供を亡くした十二年前以来の笑顔が顔から迸り出ていた。

男は家に帰ると、妻と妻の母に事故のことを改めて謝罪した。そして、このまま、この家にいることは、毎日子供のことを思い出させることになるので、男は近くに部屋を借りて一人で住むことを告げた。

そして、僕を許すことは出来ないだろうから、いつでも訪ねてきて叱っていってくれればいいと話した。

一人で暮らすのは、安逸を貪るようなことでは無く、東泉のように生きるためである。男はそのように生きることを考えるだけで、自分は救われるのだろうと感じていた。

それから男は、言った通りの生き方を初めて、禍福という言葉の不運から幸運に自殺から生まれ変わったことの本当のありがたさを感じることが出来るようになっていた。

男は自殺を止めてくれた女性のことをときどき思い出して、連絡先だけでも聞いておけば、お礼が言えて、今の幸福感を伝えられたのにと思った。男にとっては、それほど得難い人物であったことは言うまでも無かった。

ある晩、夢の中に誰かが現れ、あなたの最後に神が寿ぐことでしょう。と告げた。

 

 

神の七つの掟

■ 騙さない、悲しませない、心を傷つけない

■ 親切にできる時を逃さない
勇気で言葉を「私に何か助けさせて下さい」

■ 動物を食べない

■ 罪を犯さない

■ 恩と責任・恩に報いる

■ 我慢

■ 奉仕と施し

神の言葉:これだけを行為として行えば、あなたはあなた自身で天国を選択し天国に行くのです。お金や物や宗教など必要ないのです、天国ではそんなものは無意味なのですから。

七つの掟は、どれをとっても難しいことではないはずです。但し、困難です。困難でなければ過去世までの「償」の輪廻転生はないわけです。

 

私は同じ話、同じことを何百回も言います。

神の化身

神より「我が子よ、最新の章から読むのも、第一章から読むのも、どの章から読んでもかまいませんが、必ず、全ての章を読むことが、今のあなたを、これからの、あなたを必ず完全に救います。それが約束です。私が今回あなたたちにのみ降ろした神の化身はいつもあなたたちの事を考えている、それを忘れてはならない。大木の神より」

(神の化身の代筆者です。代筆者とは神の化身が私たちのいずれかに降りて来られて書いている者です。誤字脱字があれば、是非、相談フォームよりご連絡お願い申し上げます)

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