輪廻転生-神←だけは必ずお読み頂ければ幸です。後は最新の章から読まれていき、第一章にたどり着かれれば、望みを叶え完全にあなたを救って見せます。
自殺と盲導犬とビーガン
うん、自殺の用意が出来た。と私に聞こえよがしに言う者がいた。見てみると頷けることがわかり、会いに行くことにした。
彼女は、五十七歳の独身女性、結婚はしていたが、数年前に離婚して、その後は、アパートで娘との母子暮らし、でも、見た目は若いし、綺麗だったことは確か。
今回の私は彼女との接近のために、彼女と同年代で、昔やんちゃだった風の紳士になることにした。
さて、彼女のパート帰りの道で、彼女が来るのを待つことにして、後は、いつものように、なんて声をかけようかと考える。
今日の作戦は決まった。二十数年前に友人の結婚式で出会ったことにしようと決めて、彼女の、その頃の名前で呼んで、少し驚かせたところで「お会いしましたよね〇〇さんの結婚式の披露宴で」これで大丈夫だろう。
心配はあるけれど、考えが浮かばないので、普通なら会いに行っても、声をかけられずに戻ることの方が多くある。けれど、今回は、自殺、帰るわけにはいかない。まぁ、帰ってもいいこともあるのですが、今日は声をかける。
彼女は、笑顔だけれど、とても二十数年前の友人の結婚披露宴で会った、そんな他人のこと覚えているはずもない。という感じで足を止めてくれていた。
そこで、でもこんな場所でお会いできるとは思ってもいませんでした。あの時のあなたは綺麗で、すごく印象に残っていて、あ、今もきれいですよ。友人にあなたのことを紹介してほしいと、お願いしたんですが、すでに結婚されていると聞いて、諦めました。
でも、あの頃あなたを見たことは今も時々思いだすんですよ。友人なんかに頼まないで、直接声をかけていれば、もしかしたらなんて。
ありがとうございます。でも、申し訳ないのですが、私はあなた様のことを全く覚えていないんです。
それはそうでしょう。私は、一目ぼれですが、あなたとは一切口をきいていないんだから、チャンスが無かったんです。これって人生みたいなもんですけどね。
そうだ、夕食御一緒にいかがでか。ご馳走させてください。でも、御主人がお待ちですよね。すみません。つい、嬉しくなって。
彼女は、今私独身なんです。だけど、食事は飼っているワンちゃんと食べることにしているんです。もうワンちゃんは長くないので、夕食を一緒に食べるのも楽しみの一つなんです。
そうですか、わかりました。とはいったけれど、これはまずい展開だ、彼女と自殺についての話が出来なくなる。
すると彼女から、お茶でもしませんか、その代わり私にご馳走する権利を頂けるのならですが。
私は、心の中で、いくつかの展開に「ほっ」としていた。元々お金が一円もないわけですから、レストランのお会計の時に、何と彼女に言えばよいのか等、全てが「ほっ」の展開です。
そして、大人の男女が、夜の十九時からお茶するわけありませんよね。どう考えても、居酒屋でナマ。
本当に安そうな居酒屋が見つかったので、これなら三杯から五杯までならご馳走になっても、彼女の財布に迷惑は掛からないだろうと「ほっ」です。
生ビールを思いっきり喉に通した。この瞬間は、この世に降りてきてよかったと思う瞬間なのですよ。
さて、まずは、彼女の飼っている犬の話をしました。
彼女は、私のうちにいるワンちゃんはラブラドール・レトリーバーで老犬で、長くても、あと一年生きればよいといわれているんです。
元々、盲導犬として八年間人のために尽くしてくれたんです。そこで、二年前に私が未だ自宅アパートで仕事ができていて、娘も一緒に住んでいましたので、引退盲導犬ボランティアでもらい受けることが出来たんです。
でも、今は、娘も家を出て、私一人で、家で行っていたWEBデザイナーとしての仕事も無くなって、今はワンちゃんを家に残してパートに出ているのが現状なんです。
ワンちゃんには本当に申し訳なくて、娘も仕事も一緒にいなくなって、一人にする時間が長くて、ワンちゃんはすごく良い子で、私が仕事に出かけるときと、帰ってきてからの部屋は、そのままで、何もせずに待っているんだなぁ。少し悲しくもなります。
私が帰ると、アパートの廊下の足音でわかるみたいで、ドアを開けると、入り口で舌を出して、笑顔でいるんです。絶対に、吠えたりしません。
彼女の、ワンちゃん愛が止まらない。こちらも生を飲むのが止まらない。これでは飲みすぎてしまい、彼女の生活に迷惑をかける。話を切り返すことにしました。
そうなんですか、動物は神様の友達と言われているので、あなたも神様の友達の友達なんですね。羨ましい。
夕食をワンちゃんと一緒にとると言われたので、あえて聞いてみたいことがあって、食事はワンちゃんもあなたも同じものを食べるのですか。
はい。ほぼ変わらないです。私ビーガンなんです。わかります。と聞かれたので、ベジタリアンの厳格なバージョンですよね。
わかっている人がいてよかった。気にしないでもっと飲んでください。給与が出たばかりで、この店の飲み代ぐらい平気ですから。
じゃ、ワンちゃんもビーガン料理を食べているんだ。彼女は、すごく私がビーガンを知っていたことに嬉しかったのか、満面の笑顔で頷いた。
あの、ここまでのあなたのお話を聞いて、私のことは何も聞かれませんが、私の職業とか、私には全く興味は沸かないという事でしょうか。それは寂しいな。
ごめんなさい。私、ワンちゃんと話す以外に、他の人とこのように話すことが、この二年間ほとんどないんです。だから、人と話すことが楽しくてつい、私のことばかり話して、ごめんなさい。
いや、まったく気にしないでください。逆に最初に聞かれていたら、怪しい人だと思われる仕事なので、実は占いを生業とているんです。これ、ポケットから小さい水晶玉を取り出して、彼女と私の中央あたりに置いた。
あれ、あなたは最近自殺を真剣に考えていて、すでに実行の準備というか必要なものを、手元に揃えられていますね。違いますか。
彼女は、驚いたような顔をして、凄いんですね。当たっています。でも、これは私のことなので、この話はしたくないんです。せっかく今日は楽しいのに。ごめんなさい。
全然、私の方が失礼をしました。でも、ワンちゃんの顔も水晶玉から見れたので、よかったです。
それって、今ワンちゃんが何をしているのかも見れるんですか、それと、明日はワンちゃんを病院に連れて行く日なのですが、いつも嫌がるのです、明日はどうでしょうか。
今、ワンちゃんはウトウトして、盲導犬だったころの飼い主さんのことを思っています。すごく、その方が可愛がっていたようです。ワンちゃんは、自分が亡くなるまでに、もう一度だけ、盲導犬として自分を必要としてくれた、元の飼い主さんに会いたいと思っています。
ごめんなさい。明日は見ることが出来ない。私は過去や現在を見ることが出来ても、未来を見ることが出来ないのです。未来は、その人その人が与えられたチャンスを生かすかどうかで、変ってしまうのです。
じゃ、もう一つワンちゃんは、盲導犬だった時の飼い主さんのことを思っていると、仰られましたが、わたしのことはどうなのでしょうか。
ワンちゃんは、元の飼い主さんも思っているけれど、同じだけあなたのことを思い、あなたの愛情のかけ方に感謝しています。それと、あなたが気にされているビーガン食についても、とても気に入っていて、元々動物の肉などを食べさせられることが凄く嫌だったと言っています。
話を蒸し返すわけではなく、ワンちゃんはあなたの自殺を知っています。でも、ワンちゃんには何もできないと嘆いています。自殺をすることにではなく、あなたの心の闇の中から救うことが出来ないことにです。
私も同じです。未来は想像が出来ても、見ることだけはできないのです。ただ、あなたが自殺をするなら、その先を私は知っています。
自殺の理由は先ほどのことで、触れませんが、あなたのワンちゃんと、ワンちゃんが八年間尽くした、元の飼い主さんを一度訪ねられることです。
そうすると、あなたの自殺への思いは、違ってくることになります。
この話はここで終わります。私は、自殺を止めに来たわけではないのですから。
今日は本当にご馳走になってよいのですか、と彼女に一応聞いてみたら、もちろんですよ。でも、もう、これで帰るという事ですか。と、彼女が続いて普通二十年も忘れていない相手を前にしたら、口説くでしょ。おかしい。さては。
私は遙遠の旅を始めているんです。だから、今日はこの街に来たけれど、だから、もう二度と私たちは会う事は無いでしょう。
だけど、ビーガンのあなたとワンちゃんのことは旅の思い出として、大切にさせて頂きます。
あの時は、ごめんなさい。随分時が経ちましたが、ワンちゃんも元気で、ご馳走様でした。
さて、これを読んでいる自殺希望者のあなたも、一度、数年前に訪ねて、それ以来行っていない場所があれば、自殺する前に一度行ってみることです。
神の七つの掟
■ 騙さない、悲しませない、
心を傷つけない
■ 親切にできる時を逃さない
勇気で言葉を「私に何か助けさせて下さい」
■ 動物を食べない
■ 罪を犯さない
■ 恩と責任・恩に報いる
■ 我慢
■ 奉仕と施し
神の言葉:これだけを行為として行えば、あなたはあなた自身で天国を選択し天国に行くのです。お金や物や宗教など必要ないのです、天国ではそんなものは無意味なのですから。
七つの掟は、どれをとっても難しいことではないはずです。但し、困難です。困難でなければ過去世までの「償」の輪廻転生はないわけです。
私は同じ話、同じことを何百回も言います。
神の化身
神より「我が子よ、最新の章から読むのも、第一章から読むのも、どの章から読んでもかまいませんが、必ず、全ての章を読むことが、今のあなたを、これからの、あなたを必ず完全に救います。それが約束です。私が今回あなたたちにのみ降ろした神の化身はいつもあなたたちの事を考えている、それを忘れてはならない。大木の神より」
(神の化身の代筆者です。代筆者とは神の化身が私たち三名のいずれかに降りて来られて書いている者です。誤字脱字があれば、是非、相談フォームよりご連絡お願い申し上げます)